2019年、カリフォルニアはL.Aに行った。
2週間くらいだったかなぁ。
今は絶縁してしまったが、当時一緒にバンドをやっていた人に、SNSでL.A在住の友人ができ、そのツテをたどって、5,6箇所だったが、BARみたいなところで演奏をさせてもらった。
楽しかったかどうかで言えば、楽しかった。が、まBARだよね。
チケットを購入してSHOWを観に来るって感じの人ではなく、まぁ飲み客相手にバンドの演奏をする。っと。まぁそんな感じだった。だって別に名のあるバンドでもないし、名のあるバンドに帯同させてもらったって感じでもない。
彼らの友人が何人か集まってくれたような感じだ。
そんんでまぁ正直、当時は心底楽しんでやっているバンドではなかった。
楽曲はもちろん、メンバーの演奏にも、せいぜい自分が演奏している内容の一部に僅かな満足感を得ている程度で、ロスの小さい場所でライブをしてたまたま居合わせた数人に気に入られて、その友人の間やSNSで広まり、またアメリカに来てくれ!みたいな展開は1,000%ないのはわかっていた。
後出しジャンケンでもなんでもなく、他のメンバーとの金銭感も食事もお酒もファッションも遊びも、全然違くて当然で良いのだが、リスペクトできる感じではなかった。そう、ダサかった。
本当になんとなくでバンドを続けてしまっていたが、メンバーシップも生まれない。そらそうだ、ダサいしリスペクトもできない。バンドはそんな状態だった。
しかし、なかなか客観視することは難しく、この訪米より約1年後に、とうとうこんなもんやってられなくなって辞めるまでなんか我慢してしまっていたようだ。それでもスパッと辞める判断は割と早い方だったと思う。今となってはな結果論だけどね。
それから、L.Aってまぁ、旅行を楽しむ場所でもないよなぁ。もっとローカルな場所に行くときの拠点みたいなもんでしょ?めっちゃうまい飯とか無いし。タコスは良かったけど。
当時エンジェルスに大谷翔平選手がいて、ドジャースには前田健太選手がいたわけで、当然オフの日にはそこ行けないかなと思ったりもしたんだけど、誰の賛同も得られず、ほんとにクソだった。
HOLLYWOODやヴェニスビーチに寄ったけど、夢にまで見たアンコールワットに行った時に比べたらなんでもないわけよね。HOLLYWOODサインが見えたときに、大げさに「おおおおお」とか声に出してたけど、本当に行きたいところに行ったら、声はでないぜよ。
つっても、つってもまぁ確かに西海岸の風は浴びてきたわけだ。
で、なんかそんな環境も楽しめたし、実際楽しかったよ。
ロサンゼルスでライブしてくるとか行ってそんな感じだったら意味ねぇじゃん、という辛辣な声も聞こえなくもないが、まぁアメリカに来たことすらない奴にくらべたらというか比較のしようはないよな。
いつか、突然、ロスのめっちゃちゃんとしたライブホールでライブができるとでも思っているのかな。
その時、お前は何歳になっているんだ?見込みはあるか?なんとなく憧れたまま死ぬ?ダサくても、客が1.2人でも、なんの物販が売れなくても、日本を飛び出してみるってのはいいじゃんかな。
とか思ったりもするんだけど、フルコミットしたいとも思えないのに所属しているバンドでライブに行ってきたわけだから、「半分観光だった」と当時のことを紹介することがあるので、まぁ自分でもわかっているわけだ。
L.Aで5日間ライブをしたことがある。というエッセンスのみを都合よく取り出して、それにしがみつくでもなく、自慢するでもなく、だったらいかないほうがいいとか言われたり思われたりしつつ、でも行ったやつにしかわからないモノがあって、その上での話ができたらいいよね。
「L.A?あー、行ったよ。ライブ5本くらいしたよ。楽しかったから行ってみたら?」
これ以上、言う事ない。
俺はもう同じような感じの海外遠征はしたくないな。というかもうできない。リスペクトのあるメンバーとやれてる時点で、まぁもう何やったっていいかなって思えてる。ありがたい。